世界市場への進出は、企業にとって大きなチャンスである一方、乗り越えるべき壁も少なくありません。成功の鍵は、徹底した準備と、戦略的かつ現場の事情を踏まえたアプローチにあります。当社では、市場調査、商材の準備、そして顧客・ビジネスパートナーの選定を通じて、貴社が世界市場で成功を収めるための全面的なサポートを提供いたします。
【市場と事情の把握】
「市場規模」や「成長率」だけでは、本質は見えてきません。それよりも重要なのは、「市場構造の理解」です。アジア、欧州、北米を比較しても、代理店主体なのかレップ制度なのか、独占型か自由競争型が一般的か、市場の構造は地域ごとに大きく異なります。たとえば北米では、地域ごとに担当レップが存在し、単に展示会や広告に投資しても結果が得られず、彼らを通さずに市場に入るのは「現地構造を無視した無謀な直接突撃」と言えます。当社では、流通構造・販売チャネル・競合の販売体制まで把握し、「市場があるか」ではなく、「売れる道があるか」を見極めます。
【競合とポジショニング】
「競合がいるから無理」と判断するのは早すぎます。むしろ、競合がいるということは、その市場に一定の需要がある証拠です。大切なのは、その中でどう自社を位置づけ、売れる立ち位置を見つけるかです。当社では、競合製品の価格帯・販売方法・販路・特徴を実際に調査し、「何が同じで、何が違うのか」を明確にしたうえで、貴社製品が選ばれる理由をつくります。「機能が優れている」だけでは通用しない海外市場で、現実的なポジショニング戦略をともに描きます。
【販売に必要な資料・コンテンツの整備】
海外展開では、製品そのものだけでなく、「売るための資料」が重要です。営業資料、カタログ、図面、マニュアル、導入事例、FAQなどが、現地の販売先や代理店にとって、そのまま商談に使える状態になっているかが問われます。たとえば、もし私たちが海外企業から不自然な言い回しや要点の見えにくい資料で説明を受けたら、少なからず戸惑いを感じるはずです。相手も同じで、翻訳の質や資料の構成が整理されていないと、その印象はすぐに伝わってしまい、信頼を得る前にチャンスを失う原因にもなります。だからこそ当社では、「伝えたいこと」ではなく「伝わること」を重視し、読み手の立場で整理された、現地で本当に使える資料づくりをサポートしています。
【ターゲット市場への適合】
言語を変えるだけでは、製品の魅力は正しく伝わりません。たとえ資料が英語になっていても、その内容が「相手が知りたいこと」とずれていれば、関心を引くことはできません。たとえば、日本では「品質の高さ」や「技術の細かさ」が重視されますが、北米では「導入効果」や「コスト削減」「他社事例」のほうが優先されることもあります。市場によって、商材の見せ方や伝えるべきポイントは大きく異なります。当社では、ターゲット市場の価値観や判断軸にあわせて資料を整備し、貴社製品の「選ばれる理由」がきちんと伝わる形に仕上げます。
【有力パートナー候補のリスト化】
海外展開の第一歩は、「実際に売ってくれる可能性がある企業」のリスト化です。ただ業種名や住所を並べただけの名簿では意味がありません。当社では、50か国以上での実務経験を活かし、各地域・業界において影響力を持つパートナーや顧客候補を選定しています。たとえば、北米のように限られた地域に限られた数のレップ企業しか存在しない市場では、「誰をリストに入れるか」が成果を大きく左右します。当社では、市場構造を踏まえたうえで、有力パートナーになり得る企業に絞った実践的なリストを構築します。
【商材にマッチした販売候補の選定】
せっかくリストを作っても、「誰に声をかけるか」を誤れば、時間も労力も無駄になってしまいます。重要なのは、「情報がある会社」ではなく、「実際に動いてくれる可能性のある会社」を見極めることです。当社では、候補企業の製品分野、販売体制、取り扱い商材、対応エリア、実績、組織構造、さらには御社との相性までを総合的に考慮し、机上のデータだけでは見えない実務的な情報も活用しながら、優先順位をつけて絞り込みます。「数を集める」よりも、「動ける相手から着実に選ぶ」ことこそが、海外販路構築の確かな第一歩です。